
調子の悪いWi-Fiルーター
これまで使っていたWi-Fiルーターがどうも調子が悪いんです。
ある日突然接続できなくなったり速度が遅くなるなど、なにか改善する方法はないかと調べたのですが、最終的には新しいWi-Fiルーターを設置することになりました。
これから無線化を考えている方、これまで何種類かのWi-Fiルーターを購入して試したから次は失敗したくない方必見です。
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目指すのは安定性
各社様々なWi-Fiルーターを販売していますが、商品のパッケージなどを見ても速度などスペックに大差なくどれを選んでいいのかわかりにくいですよね。
家電量販店などに行けば、おそらくBUFFALOやI-O DATA製の商品がメインに陳列されているところが多いと思います。あたかもそれらが高性能かのように。
しかも高額な商品に限って、ごついアンテナが沢山付いている商品よく見かけますが、見た目凄そうなので性能が良いと思いますよね。
アンテナに工夫をすることは間違った手段ではないですし、確かに送受信感度に影響を与えます。
ですが、各社しのぎを削っている部分はアンテナの形などではなく安定性なんです。
諸悪の根源ノイズ
安定的に電波を送受信するためには、単純に出力を上げれば良いのですが、法律で厳しく出力の制限がされています。
各社その制限内で開発を行っているのですが、Wi-Fiルーターにとって最大の敵はノイズです。
私たちの身の回りに飛び交っているノイズ(電波)がWi-Fiルーターの性能に影響を与えています。
外部からのノイズの影響を防ぐことも重要なのですが、実は意外や意外、Wi-Fiルーター本体からもノイズが出て影響を与えているんです。
Wi-Fiルーター自身が発するノイズが影響
Wi-Fiルーター本体内に電源やプリント基板があるのですが、そこから電磁波(ノイズ)は発生します。それが自身のアンテナに影響を与え、電波が不安定な状態になるそうです。
ノイズ発生部分に鋼板を挟んだり、コンデンサを基板上に散りばめるなど、各社様々な工夫をしているようですが、鋼板自体がアンテナの感度に影響を与えるなど、簡単にはクリアできない事が技術者の頭を悩ませる問題のようです。
NECの凄い技術「μSRアンテナ」と「μEBG」
従来、Wi-Fiルーターに搭載する高密度プリント基板の内部では、電磁波(ノイズ)が発生しやすいため、これを回避し、高性能を引き出すためにノイズ対策用の部品や、ある程度の大きさのアンテナを搭載する必要があり、小型化には限界がありました。
今回紹介した「NEC AtermWG1800HP2」にはμEBGとμSRアンテナを搭載。自然界にない特性を持つメタマテリアルの一種類および構成要素を応用した技術で、ノイズの遮断とアンテナの超小型化に成功。飛躍的な無線性能の向上と小型化を同時に実現したそうです。
[μ(マイクロ)SRアンテナ]
米粒ほどの小型でありながら、電波を全方位へしっかり飛ばすことが可能になりました。
正直、こんな極小アンテナで大丈夫なのか心配になるほどです。
[μ(マイクロ)EBG]
本体のプリント基板内を伝わり基板の端などから放射される電磁波ノイズを遮断し、アンテナへのノイズの侵入をブロック。アンテナの受信感度の向上により、安定した通信を行うことができます。
AtermWG1800HP2購入。
あれこれ理論を述べても実際の環境に設置した場合どういう結果が出るのか、実際に購入して試してみました。
これまで使用していたものは、NTTのフレッツ光(隼)に乗り替えたときから使用している「PR-400KI」いわゆる回線終端装置(ONU)一体型の「ひかり電話ルータ」です。
この本体のカードスロットに「SC-40NE」という無線LANカードを差して使用していました。
この無線LANカードは、現在の家に引っ越す手続きをするときにNTTから「オススメです」と言われて、月額100円程度で使用していました。
導入当初から、以前使用していたBUFFALO製のWi-Fiルーターと速度的に大差が無かったので、なにも考えず使用していたのですが、徐々に不安定になってきたのです。
NTTに不安定であることを相談し、無線LANカードの交換をしてもらったのですが、しばらく使用するとやはり同じ状態になります。1世代前の無線LANカードとはいえ、この不安定さはいただけません。
仕事で使用しているPCは有線接続のため、Wi-Fiの影響はないので問題無かったのですが、iPhoneやノートPCをWi-Fiで使用するときには、多少ストレスを感じながら使っていた状態です。
そんななかNexus9(802.11ac対応)の購入を機に、Wi-Fiルーターのリプレイスも検討し始めました。
その時はBUFFALOやI-O DATAを買っておけば間違いないだろうと、適当に考えていたのですが、ネットでの評価などを探していたときに、NECのAtermWG1800HPシリーズを絶賛する記事を見つけたのです。
ミーハーな私は、その記事を見ただけで「もうこれしかない!」と思い、すぐに注文。
AtermWG1800HP2の外観
届きました。
本体正面
本体はすごく小さく軽量です。※比較できる物を一緒に撮ればよかった。
外部にアンテナはありません。
本体背面
本体は小さいのですが、LANポート4つの標準的な仕様です。
この商品、アンテナの指向性を気にしなくてもいいので横置きも可能です。
この状態で壁面や天井面への設置も可能です。
設置後の速度比較
こういった商品は、設置する環境によって速度が大きく変わってくると思いますので、以前使用していたNTTからレンタルしていた「SC-40NE」無線LANカードとの比較で、どれくらいの違いがあるのかが分かりやすいと思いますので速度比較をしてみました。
比較に使用する端末は
iPhone5s(802.11a/b/g/n)
Nexus9(802.11a/b/g/n/ac)
iPhone5sは「802.11n」で接続、Nexus9は「802.11ac」で接続します。
使用するアプリは
RBB TODAY SPEED TEST
を使用します。
iPhone5sでの速度比較
青の枠が「SC-40NE無線LANカード」を使用したときの速度で、赤の枠が今回のWi-Fiルーター「AtermWG1800HP2」です。
iPhone5sが802.11acに対応していないため、劇的な速度改善を期待していなかったのですが、その差歴然です!
これは嬉しい誤算でした。
Nexus9での速度比較
そして大本命のNexus9で802.11acで接続した場合の速度比較です。
青枠部分が「SC-40NE無線LANカード」ですが、iPhone5sのことを思うとまあまあ頑張ってます。
ですが赤枠部分、「AtermWG1800HP2」に802.11acで接続したときの速度に驚きました。
調子が良いときは、下りで260Mbps超えてます。
Wi-Fiルーターが違うだけでここまで違うのか!?
ある程度期待はしていたのですが、この結果には正直驚き以外ありませんでした。
商品レビュアーの方のお陰で良い買い物をさせていただきました。
ちなみにBUFFALO製品も気になっていたので、一応チェックして候補に挙げていた商品がコレです。
WXR-1900DHP
なんか、見た目にも凄そうですよね。
1GHzデュアルコアCPU搭載など、かなりハイスペックなので価格もそれなりに高いです。
この機種については知人が購入する予定なので、またテストさせていただこうと思っています。
まとめ
ということで、NECのWi-Fiルーター押しになってしまいましたが、私自身メーカーにこだわりはありません。
その時、一番いいと思う技術を採用した商品を選ぶことがベストだと思っています。
メーカー各社が一番頭を抱えていたノイズ問題にブレイクスルーを起こしたNECの技術力は素晴らしいものがあります。
NECのμEBG技術は、特許出願されていますので、簡単に真似することはできないと思いますが、他社も似たような技術開発を行ってくると思います。
これからも、日本の技術力で良い商品が生まれてくることに期待したいですね。
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